25. September 2025
Part 1 – セバスチャン・ヘルクナー:伝統とモダニティの対話
「Signature Bathroom (シグネチャー バスルーム)」は、デザイナーの視点でDuravitのプロダクトを独自の文脈に置き直し、バスルームデザインの可能性を拡張する特別企画です。本企画の第一弾では、Duravitのためにヘルクナーがデザインした「Zencha」を舞台に、その世界観を紹介します。
Part 1 ― セバスチャン・ヘルクナー:伝統とモダニティの対話
Zencha(ゼンチャ)は、セバスチャン・ヘルクナーが日本の伝統的な茶の湯とクラフトマンシップから着想を得て創り出したバスルームコレクションです。異素材を巧みに組み合わせ、その魅力を最大限に引き立てる空間を提案します。
• 空間全体の美的方向性を決める、存在感あるアイコニックなバスタブ
• 伝統要素を現代的に再解釈した、のびやかな正方形プラン
• 2つの置き型洗面ボウル、ステイン仕上げの屋根板、天然シェルライムストーン(貝殻石灰岩)
コンセプト:空間の広がりと、心の安らぎ
中心には、視線を惹きつけるだけでなくレイアウト全体の指針となるバスタブを配置。「Zenchaのバスタブを主役に、本当に必要な要素だけが息づく、広がりのある空間にしたかった」とヘルクナーは語ります。穏やかな曲線のフォルムに呼応して壁面も緩やかなカーブを描き、建築とインテリアの“対話”が生まれます。ゆとりある正方形プランは、Zenchaのデザイン言語へのオマージュとして空間全体に調和をもたらします。
洗面エリア:セラミックが描く二つの表情
洗面には、バスタブと造形を揃えたDuraCeram®製・置き型ボウルを2台レイアウト。グラファイトカラーのミニマルなファニチャーは、テクスチャードガラスのフロントと繊細なフレームにより、上質さと軽やかさを両立しています。背面のセラミックブリックは光の当たり方で表情を変え、間仕切りとしても機能。プライバシーを確保しながら、空間に広がりをもたらします。
素材への誠実さ、現代に息づく伝統
ヘルクナーは、伝統とモダンの調和を独自の視点で体現します。「バスルームは心を落ち着かせ、日常から一歩離れられる場所であってほしい。だからこそ、クラフトマンシップへの敬意として、ステイン仕上げの屋根板による曲線の壁を取り入れました」と語ります。床材にはドイツ原産のシェルライムストーンによる大判タイルを採用。素材そのものの力を活かすことで“本質への回帰”を象徴しました。「目指したのは、過剰な装飾ではなく、日常を支え、心を静かに整えるタイムレスな空間。人に寄り添うデザインです」と締めくくります。
Infobox:
洗面エリア:
Zencha 置き型洗面ボウル 550 mm, High Gloss White
Zencha 壁付け洗面キャビネット 1600 mm(フロント仕上げ:ブラックのテクスチャードガラス, キャビネット本体:グラファイト・スーパーマット)
Wave シングルレバー洗面用混合水栓 222mm
Zencha ミラー 700mm(フレーム:ホワイトアルミニウムマット仕上げ)
バス/シャワーエリア:
Zencha フリースタンディングバスタブ 1250 mm
Wave シングルレバーバスタブ用混合水栓(ブラックマット)
トイレ:
Happy D.2 D.2 壁掛けトイレ + トイレシート
DuraSystem メカニカル・トイレフラッシュプレート(ブラックマット)
Zencha トールキャビネット(フロント:ブラックリニアストラクチャー・ガラス、キャビネット本体:グラファイト・スーパーマット)

